サルーキは、全ての犬種の中で最も古い犬種と考えられています。シュメールやエジプトの紀元前の発掘物の中に、サルーキとみられる犬の姿が描かれています。
何千年もの間、ガゼルやキツネなどの猟を手伝ってきた猟犬で、アラブの伝統の中で各々の種族や地域ごとに最も適したサルーキを所有してきました。
1923年、元来のサルーキの特徴を包括し、イギリスでスタンダード(犬種標準)が作成されました。歴史が古いだけあって、様々な犬種の作成に使われてきたといわれています。
サルーキの性格

サルーキは、飼い主には甘えん坊で、いつも一緒にいたいと願っています。他人でも、何度か顔を合わせ、気を許してしまえばフレンドリーに接することができます。基本的に穏やかな性格で、攻撃的な面があまりありませんが、警戒心が強く、知らないものに対しては控えめで、感情をあまり表に出しません。
サルーキの種類(色やタイプ)
サルーキの毛色の種類は、いかなる色でも、いかなる色の組み合わせでもOKですが、ブリンドルはスタンダード上では好ましくないとされています。
代表的なサルーキの色としては、白がかったクリーム色、レッドゴールド、黒/タン、フォーン、トライカラーなどがあります。
サルーキの値段・価格相場

サルーキの子犬の価格は、15~25万円位で取引されることが多いようです。血統や月齢によって価格は変動しますが、サルーキの場合、カラーバリエーションが豊富な犬種ですので、人気のあるクリームや、珍しいブラック&ホワイトなどの子犬は比較的高値で取引されています。
サルーキのしつけのしやすさ
サルーキは、理解力のある犬種ですので、子犬の頃からの社会化とトレーニングで、神経質な犬に育てないようにしておけば、しつけはそれほど難しくないでしょう。狩猟犬の出身で、動くものを追いかける習性が強く、呼び戻しが難しいのもサルーキの特徴です。飼い主の声も無視して暴走してしまうことがあるかもしれませんので、しつけはしっかりとしたうえで、散歩中は注意しましょう。
サルーキの寿命
サルーキの平均的な寿命は、12歳~14歳くらいです。大型犬としては、長いほうかもしれません。
サルーキの飼いやすさ

サルーキは、攻撃的なこともなく、穏やかな犬種です。飼い主にはよく懐き、甘えます。でも、自立心が高く、ポーカーフェイスでクールな印象です。ゴールデンレトリーバーのような陽気さを求める人には向かないかもしれません。また、運動量もとても多く必要とします。活動的な人に向いているでしょう。
サルーキのブラッシングや抜け毛などの処理
サルーキには特にトリミングは必要ありませんが、シルキーな被毛は定期的にブラッシングして清潔に保ちましょう。耳や尾など、長い飾り毛の部分はコーミングするとよいでしょう。定期的にシャンプーして、皮膚を清潔に保つようにします。
サルーキの散歩
サルーキは、並外れた運動能力を持つ犬種です。一緒にジョギングしていても、人間の方が疲れてしまうかもしれません。1時間以上の散歩を1日2回は必要とします。散歩中は、何かの動物を発見すると突っ走ってしまう性質があります。リードはしっかりと持ち、注意するようにしましょう。
サルーキの室内で飼うにあたって気になること

サルーキは、運動欲求が満たされず、お家の中を荒らされた、というのもよくある話のようです。十分な散歩をしてあげると共に、頑丈なサークルを用意すると安心です。関節に負担をかけないよう、床には滑り止めの対策をします。タコができやすい犬種なので、寝る場所は柔らかくクッション性のあるものを用意してあげるとよいでしょう。
サルーキの子犬の時の大きさや体重
サルーキの子犬は、500g前後で誕生し、生後1か月で3kgくらい、生後3か月で10kgくらいまで成長します。
サルーキの成犬の時の大きさや体重
サルーキの成犬の大きさは、体高58~71cm、体重16~29kgです。雌雄の体格の差が大きい犬種だといわれています。
サルーキの吠え声の大きさなど
サルーキは狩猟犬の出身ですが、感情をあまり表に出さない性質なので、無駄吠えは少ない犬種です。飼い主に対して甘えて鳴くことがあったり、運動不足のストレスから吠えたりすることがあるかもしれませんので、しつけや運動はしっかりと行うようにします。
サルーキの餌について

サルーキは胃捻転が起きやすい犬種です。フードは一気食いさせず、食事の回数を多くします。高めの位置で犬があまり頭を下げずにフードが食べられるようにセッティングし、食後は静かに過ごさせるようにしましょう。
サルーキのかかりやすい病気
サルーキのかかりやすい病気は、胃捻転の他には、骨折や関節疾患、皮膚病、肥大生心筋症などです。垂れ耳で、外耳炎や耳ダニにも罹りやすいので、こまめに掃除して清潔に保つようにしましょう。
サルーキってどんな犬?まとめ
サルーキは、飼い主には甘えん坊で、理知的で落ち着いたよい家庭犬です。でも、スイッチが入ると、並外れた運動能力を発揮し、時にはコントロールが難しくなってしまうかもしれません。たくさんの運動時間を確保してあげられる、活動的にサルーキと一緒に色々な運動を楽しみたい人に向いている犬種です。