パピヨンはフランス語で蝶の意味です。パピヨンはもともとスペインのスパニエルを祖先に、フランスで現在の姿になったといわれています。
パピヨンの体系と長い被毛は北方スピッツ犬種の血を引いていて、別名コンチネンタル・トイ・スパニエルという呼び名もあります。日本ではほとんどがパピヨンの呼び名で知られていますね。
15世紀頃のイタリアの絵画にもパピヨンらしき犬の姿が描かれていて、宮廷では肖像画にパピヨンを取り入れるのが流行したそうです。
気品あふれる姿でヨーロッパ貴族に愛され、特にフランス宮廷のルイ14世やマリー・アントワネットが寵愛したことで有名です。
パピヨンの性格

パピヨンの性格は、明るく賢いといわれています。天真爛漫で友好的、スキンシップが大好きで、撫でてもらうことを好みます。
実際に飼育している飼い主さんの中には、頭が良すぎる、なんて意見もあるようです。
頭の回転が早く、飼い主の意図を見透かし、飼い主をコントロールしてしまう、なんて小悪魔的な一面もありますが、それが癖になってしまう飼い主さんが多いですね!
パピヨンは天真爛漫な性格な一面はありますが、
ポメラニアン同様に正しくしつけをする事で、飼い主にとても従順な愛犬となります。
パピヨンの種類(色やタイプ)
パピヨンのコートカラーには、色や模様の制限がありませんので、毛色のバリエーションはとても豊かな犬種です。
コートカラーの基本になるのは4種類、ホワイト&ブラック、ホワイト&レッド、ホワイト&セーブル、トライカラーです。
これに細かい色の濃淡などが加わり、バリエーション豊かなコートカラーとなっています。
パピヨンの値段・価格相場

パピヨンの一般的な価格相場は、10万~30万円ほどの値段で販売されているようです。
この価格も、血統、毛色(人気や希少色等)、体型などの容姿、月齢などによって上下します。
パピヨンのしつけのしやすさ
天真爛漫な明るさと、愛情深さをもつパピヨンですが、やることは結構大胆だったり、頭のよさから飼い主の裏をかくような一面もあるようです。
遊ぶときは甘く優しく、トレーニングのときははっきり厳しく、と、メリハリをつけてあげるといいですね。
パピヨンの寿命
パピヨンの寿命は13~15歳といわれています。
パピヨンは小型犬の中では活発で運動能力が高いので、日ごろから適度な運動をさせ、ストレスを溜めないようにしてあげることがパピヨンの長生きに繋がります。
パピヨンの飼いやすさ

パピヨンは友好的で愛情深く、可愛がれば可愛がるほど魅力が増していく犬種です。
人や犬に対し、攻撃的な部分はありませんが、思慮深く、状況判断が得意な面から、飼い主の指示通りにならないことがあるかもしれません。
子犬の頃からのトレーニングが大切です。
パピヨンのブラッシングや抜け毛などの処理
パピヨンはシングルコートなので、抜け毛が少なく、体臭もあまりありません。
美しい被毛が魅力ですので、ブラッシングは必要ですが、立ち耳で耳が汚れにくいです。
基本的にはトリミングは足裏パッドの毛以外は必要ありませんので、飼い主さんが自宅でケアしてあげることも可能です。
パピヨンの散歩
パピヨンは、小型犬の中では抜群の運動能力を誇ります。
大型犬や中型犬に混じって、アジリティに参加するパピヨンもいます。
毎日30分程度のお散歩で、運動不足解消とストレス解消、気分転換をしてあげたいですね。
パピヨンの室内で飼うにあたって気になること

パピヨンは抜け毛や臭いが少なく、室内で飼うのにはとても適しています。
運動能力は高いのですが、骨があまり強くないため、高いところから飛び降りた衝撃や、滑りやすいフローリングの床には注意が必要です。
高いところへ昇れないようにしたり、滑り止めを敷いたりしてあげると安心です。
パピヨンの子犬の時の大きさや体重
パピヨンは生後2か月くらいで体重が約1kgになります。
その後、生後8か月ほどで成長は緩やかになり、成犬のサイズに近くなります。
パピヨンの成犬の時の大きさや体重
パピヨンの成犬のサイズは、体高が20~28cm、体重が4~5kgくらいです。
パピヨンは特に太りやすい犬種ではありませんが、おやつの与えすぎや運動不足は肥満の原因になりますので注意が必要です。
パピヨンの吠え声の大きさなど
パピヨンの特徴でもある蝶のような耳はとても敏感で、音に対する感受性が高く、小さな音にも反応して吠えてしまうことがあります。
また、頭が良く、飼い主の反応をみつつ、自分の要求を通すために吠えることも多いようです。
これらはトレーニング次第で修正ができますので、子犬の頃からの社会化トレーニングや、飼い主が無駄吠えの要求に応じない、等の対策で防ぐことができます。
パピヨンの餌について

パピヨンの毛色にはホワイトが入ることが多く、被毛の美しさや健康な皮膚の状態を保つためには、良質の素材を使用した添加物の少ないフードが適しています。
また、骨格が華奢なため、グルコサミンやコンドロイチンを配合したものも向いています。
パピヨンのかかりやすい病気
パピヨンは、小型犬に多い膝蓋骨脱臼にかかりやすいといわれています。
また、瞼が内側に巻き込まれてしまう眼瞼内反症が先天的に起こることがあります。
目やにや涙が多かったり、目をしぱしぱさせていたらすぐ動物病院へ行くようにしましょう。
パピヨンってどんな犬?まとめ
パピヨンは「かわいがられるために生まれてきた犬」といわれています。
エレガントで気品に満ちた姿ながら、天真爛漫な性格、運動神経の良さ、お手入れのしやすさ、等々、ペットとしての魅力に溢れた存在です。
実際、日本国内でのパピヨンの人気は海外と比較してとても高く、日本のパピヨンは質が高いと言われています。
小悪魔的愛すべきワガママが問題行動に繋がらないよう、きちんとしつけでカバーしてあげれば、最高のパートナーとなってくれるでしょう。