シェルティという愛称で親しまれているシェットランドシープドッグは、ノルウェーとスコットランドの間の北海に浮かぶシェットランド諸島で牧羊犬として働いていた犬種がルーツで、サモエドなどのスピッツ・タイプの犬と、ラフ・コリーが配されて作出されました。
荒涼とした島では動物も植物も通常サイズまで育たないため、長い年月の中でシェルティも小型化されていったと考えられています。19世紀の終わりごろにイギリスに紹介されました。
シェットランドシープドッグの性格
人間と一緒に何かをすることが大好きで、飼い主に対しては愛情深く従順です。理解力や知性に富み、トレーニングやスポーツなどを一緒に楽しむこともできます。見知らぬものに対する警戒心が強いため、他の動物や見慣れないもの、音や環境に敏感な面があります。番犬として頼もしい存在ですが、吠えてしまって困る場合は、子犬の頃からの社会化トレーニングが欠かせません。
シェットランドシープドッグの種類(色やタイプ)
シェットランドシープドッグの色は、セーブル&ホワイト、トライカラー、ブルーマール、ブラック&ホワイト、ブラック&タンがあります。ブラック&タンのものを除き、ブレーズ、カラー、胸、フリル、脚、尾先にホワイト・マーキングが入ることもあります。
シェットランドシープドッグの値段・価格相場
シェットランドシープドッグの価格は、15万円~25万円くらいです。価格の基準になるのは血統以外では毛色があり、一番数が多いセーブル&ホワイトの毛色と比較して、ブルーマール等の珍しい毛色の子犬は高い値段で販売されています。
シェットランドシープドッグのしつけのしやすさ
飼い主に忠実で、飼い主と一緒に何かをすることを好みますので、トレーニングも喜んでします。神経質だったり攻撃的だったりすることが少ない犬種ですので、しつけはしやすいでしょう。ただ、牧羊犬出身だけあって、運動が足りないとストレスから精神的に不安定になってしまうこともあるので、日ごろからしっかりと運動させてあげることで、よりしつけもしやすくなることでしょう。
シェットランドシープドッグの寿命
シェットランドシープドッグの寿命は、12~14歳くらいといわれています。中型犬の平均的な寿命といえますが、遺伝的にてんかん発作が起こることがあり、繁殖には注意が必要です。
シェットランドシープドッグの飼いやすさ
シェットランドシープドッグは、人と遊ぶの大好きでトレーニングもしやすい犬種ですが、牧羊犬ならではの、ペットとしては問題になってしまう面があります。吠えるのが好きなこと、動くものに反応してしまうこと、などです。いずれもパピーの頃からのトレーニングでコントロールできるようになります。
シェットランドシープドッグのブラッシングや抜け毛などの処理
シェットランドシープドッグは豊かな被毛も魅力のひとつです。ダブルコートで密集した毛は抜けやすく、換毛期の抜け毛の量はなかなかのもの。毎日ていねいにブラッシングしてあげましょう。
シェットランドシープドッグの散歩
シェットランドシープドッグは、たくさんの運動を必要とする犬種です。お散歩には十分な時間を作ってあげたいですね。30分以上のお散歩を1日に2回はしてあげましょう。牧羊犬に共通する特徴として、動くものを追いかけてしまう特徴があり、自転車やジョギングの人、車なども追いかけてしまうこともあります。しっかりとリードを握るのはもちろんですが、追いかけたり吠えたりしないよう、きちんとトレーニングしておきましょう。
シェットランドシープドッグの室内で飼うにあたって気になること
シェットランドシープドッグを室内で飼う場合は、活発で運動が大好きな犬種なので、室内でも元気に動き回ることを考慮しなくてはなりません。高いところからジャンプしたり、滑って転んでしまって股関節を痛めたりしないよう、家具の配置や床の滑り止めにも注意が必要です。抜け毛が多いので、掃除のしやすさも考慮したいですね。また、暑さに強くないため、エアコンでの温度管理もきちんとしてあげましょう。
シェットランドシープドッグの子犬の時の大きさや体重
シェットランドシープドッグの子犬のサイズは、生後3か月で約3.5kg、生後半年で約5kgです。生後8か月では6kg弱くらいになり、成長スピードが緩やかになります。
シェットランドシープドッグの成犬の時の大きさや体重
シェットランドシープドッグの成犬のサイズは、体高が33~41cm、体重は6~7kgです。ケネルクラブへの登録がされた頃、大きさがまちまちだった経緯から、スタンダード上では体高33~40.5cmが好ましいとされています。
シェットランドシープドッグの吠え声の大きさなど
シェットランドシープドッグの吠え声は、他の犬種と比較して特に声が大きいことはないのですが、牧羊犬として吠えることが仕事だったため、吠えることが多い犬種です。警戒心から吠える場合や、欲求不満から吠える場合など、それぞれ社会化トレーニングや十分な運動によるストレス解消など、飼い主さんが無駄吠えを防止するためにできることはたくさんあります。
シェットランドシープドッグの餌について
シェットランドシープドッグは運動量の豊富な犬種で、特に若いときはたくさんの運動を必要とします。1歳前後で成長は止まりますが、とくにこの時期から、運動量と、与えるフードの量とのバランスをとりながらうまく管理して、肥満しないように気を付けてあげたいですね。
シェットランドシープドッグのかかりやすい病気
シェットランドシープドッグのかかりやすい病気には、てんかん、先天的な形成異常の眼の病気コリーアイ、骨折や股関節形成不全、甲状腺機能低下症、皮膚疾患等です。普段から様子をよく観察し、異常がみられたらすぐ病院を受診しましょう。おすすめのペット保険はこちらのサイトが参考になります。
シェットランドシープドッグってどんな犬?まとめ
厳しく過酷な環境で誕生したシェットランドシープドッグは、日本でも古くから常に人気のある犬種です。牧羊犬ならではの特徴をうまくコントロールしてあげれば、愛情深く知的で従順な、家庭犬としても優れた性格の持ち主なので、人気を保っているのも納得ですね!